業界歴12年、5W2Hでフットサルコートの経営について語ります。

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フットサルコート
フットサルコート
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皆さんスポーツをしたことがありますか?

筆者は小学生の頃から社会人までサッカーを本気で取り組んできました。

そこでセカンドキャリアを考えるときに、自然とスポーツ施設で働きたい!と思い、ご縁もあり12年間フットサルコートの経営・運営を軸にスポーツビジネスに従事してきました。

業界に12年いるからこそわかる、フットサルコートの経営について自分の実体験・経験談を元にその全貌を書きたいと思います。

この記事を最後までお読み頂けば、フットサルコートの具体的な経営のイメージを掴み、
大きな部分で経営方針を定める時のお役に立てると思います。

5W2Hから見るフットサルコートの経営とは?

フットサルコートを経営する為には5W2Hで説明する事が一番シンプルで分かりやすいように思います。
5W2Hは いつ(When)、どこで(Where)、誰が(Who)、何を(What)、 なぜ? (Why) 、どのように(How)、 いくら(How much)です。

フットサルコートの安定した経営の為に行う基本的なプログラムは、コートを貸し出すレンタルコート、1人でも参加できて集まった人でフットサルを行う個人参加フットサル(通称:個サル)、大人の個人を対象にしたサッカー・フットサルクリニック、子どもたち向けのサッカースクールや各種教室フットサル大会各種イベント、このようなプログラムを行い収益化していきます。

ただ、前述したとおり『何をやるのか?』、『誰がやるのか?』など5W2Hで大きく経営方針が変わってきます。

現在のフットサルコートの経営方法にはいくつかのパターンが存在しますすので、
パターンの説明を5W2Hを元に解説してきます。

いつやるか?(When)

フットサルコートの出店・いるやるのか?

ビジネスにおいてタイミングは大切ですよね。フットサルコートの歴史を振り返っても、
急成長のタイミングは2002年日韓ワールドカップ開催以降の3年間で、2002年48施設,2003年75施設、2004年97施設と月に1~2施設は国内のどこかでフットサルコートが作られていた。
一番の理由はサッカー熱の盛り上がりにより手軽に始められるフットサルの競技人口も増え、
フットサルコート経営者側も需要にマッチしたサービスを供給し、フットサルコートが普及した経緯であろう。
ただ、今はフットサルコートの事業者も増えて、都内では激戦となっている為、需要があっても供給は間に合っている状態である為、過去のような流れに乗って出店を決める!という状況ではない。
いつやるか?という事に対しては、フットサルコートを出店する為に、土地・建物・テナント物件・新規商業施設を探していて、営業をかけたり、知人に紹介されながら、商談が上手くいきオープンする、というのがいつやるか?のタイミングの答えです。
ほとんどは出店の話が決まった時=フットサルコートを出店する時です。
本当は大きな社会の波を感じて、よし!この波に乗るぞ!と行きたいところですが・・・
ただ今年(2020年)の東京オリンピックのスポーツ熱の高まりにより、今年フットサルコートが出せるのであればタイミングとしては良いですね。

※参考までにフットサルコートの出店をする際の初期費用を説明している記事を紹介します。
始める時には初期費用が深く絡んでくるので参考にしてください。

どこでやるか?(Where)

フットサルコートの出店・どこでやるのか?

フットサルコートの経営において、どこでやるのか?というのは非常に大切な要素となります。
大きく分けて出店エリアは2つに分かれます。またメリット・デメリットがあるのでそちらも合わせて説明します。

  • 都心
    一番は都心の駅近への出店が望ましいです。当たり前ですが近隣に人がたくさん住んでいる、アクセスが良いという事は条件的には良い立地となります。
    将来的にも人口減少・少子高齢化などの社会問題が経営にダメージを与える事があると思いますが、都心は人口減少・少子高齢化の波も郊外に比べ影響は少ないと思われます。

    メリット
    ・将来的にも人が集まるエリアであり、安定した集客を見込める。
     (人が多数来る施設はプログラムの発展や新規ビジネスの入り口が開かれやすい傾向にある)
    ・都心はレンタルコートが稼働しやすいので人件費の削減に繋がります。
     レンタルコートが稼働しないと、スタッフを使うプログラムを多数開催し収益化しなければいけない為、忙しさ倍増・スタッフの数なども問題となってくる事が多い。

    メリット
    ・家賃が高い
    ・競合が乱立している可能性がある
    ・出店できる可能性が郊外に比べると低い
    ・出店が出来ても、スペース・土地の問題でコートサイズが小さかったり、
     屋根が低かったり、駐車場・駐輪場が用意できないなど設備的に整わない事が多数。

東京都の人口集中化とそれに伴うフットサルコートの可能性はこちらをご覧ください。

  • 郊外
    一番は都心に出したい!というのがほとんどが思う事ですが出店する事は難しいと言えます。そこで戦略的に郊外にフットサルコートを出店する事も検討する必要があります。
    さまざまなフットサルコートを調査し分かる事は、施設の設備も整っているのにアクセスが悪くコートが稼働していないという事です。やはりアクセスの利便性というのは最大の武器になります。 ただし、その土地にゆかりがあったり、詳しく知っていれば、
    知人・友人、そこからの紹介、地元の企業とのパイプなど、協力を仰げる事もあると思いますし、郊外だからこそ競合が少なかったりします。まずはしっかりとその土地を知る事から始めましょう。

    メリット
    ・家賃が安い
    ・土地持ちが多く、出店の話に協力的であることがある
    ・競合が少ない
    ・坪単価が安い為、駐車場を用意できる可能性が高い

    デメリット
    ・人が少ない為集客上の悩みがつきない( 将来的にもターゲット人口が減少する可能性が高い。 )
    ・レンタルコートが稼働しない事で、スタッフが行うプログラムを多数開催しなければいけなくなり人的コストがかかる
    ・郊外の施設は設備的に整っている(コートのサイズが大きい・BBQ上も併設など)事も多く競合に負けないハードを作る時に初期費用がかさむ事がある

    下記のシステムを使う事で、商圏の特性が見えてきますので是非参考にしてみて下さい。
    筆者もフットサルコートの出店を計画する際には必ず使うシステムです。
https://resas.go.jp/population-composition/#/map/13/13101/2018/0/5.333900736553437/41.42090017812787/142.29371418128918/-
統計ダッシュボード

誰がやるのか?(Who)

フットサルコートの出店・誰がやるのか?


フットサルコートで行われるプログラムを誰が行うのか?という事です。。
フットサルコートはコート外の業務(受付・電話対応・予約管理・顧客管理・企画・サイト更新等)は専門職のスタッフでなくても教えて貰えれば比較的短時間で業務を覚え1人立ちする事が可能です。
ただ、コート内のサッカースクールや大人のサッカー・フットサルクリニックの指導はそうはいきません。

フットサルコートの中には下記のような経営パターンがあります。

プログラムの内製化

基本的に行うプログラムは自社スタッフが担当するパターンです。
その為には技術的な指導を行う事が出来る指導者がいる事が大前提です。

メリット
・サッカースクールも自社スタッフが担当する事で大きく収益を伸ばせる事がある
・指導者を抱える事で指導はもちろん、個人参加フットサルの運営や、フットサル大会を行った時の審判なども担当出来る為、多くのプログラムを内製化する事が出来、その分収益を上げられる可能性が高い。
・指導者を抱える事で、指導者同士のパイプによりビジネスチャンスが増えたり、
コラボしたプログラムを作り、提供することなども可能となる。

デメリット
・人件費が高い
・指導者はより良い環境を選びがちで離れる事も多い(業界的にも)

プログラムを委託

プログラムは外部に委託するパターンです。個人参加フットサルやサッカースクールなども委託業者に任せて、自社スタッフはコートの予約管理や顧客管理、受付等の業務を行います。
基本的には店長1人(+社員1名程度)で後はアルバイト、という形が多く存在します。
ただ委託業者側もコートを選ぶ権利があるので、集客が出来ないような立地のフットサルコートでは交渉が難航する可能性もあります。

メリット
・人件費が安い
・サービスやプログラムは他社に委託な為自社で作る時間等のコストが削減される
・専門的な知識が無くても運営が出来る
・行う業務が簡素化されるため、退社などの人の出入りがあっても業務が覚えやすい・引き継ぎやすい

デメリット
・委託業者との契約が切れると一気に経営が傾く
・プログラムの運営ノウハウが無い
・集客力が無いと委託業者との契約が出来ない

軸は内製化でバランスよく委託

一番多いのはこのパターンかと思います。
例えばサッカースクールや個人参加フットサルは自社スタッフで行うが、人がかけられないような時間帯で他社や個人に委託してプログラムを行ってもらう事があります。
後はサッカースクールは委託だが、個人参加フットサルは自社スタッフなどもあります。
近年のフットサルコート事情では、競合も増えてきており、価格も値崩れしてきている感じも受けます。今後はよっぽど立地や設備が良いという場所以外は、いかに他社よりサービスを良くするか、いかに高い料金でも来てくれるようなプログラムを提供できるかが肝になってきます。
そうなるとしっかりとしたスタッフを集めてプログラムを内製化、そしてバランスよく委託業者に任せるものは任せる事で勝ち抜けるフットサルコートになっていくと筆者は考えています。

メリット
・自社スタッフで稼働させられない時間帯でも収益を生むことが出来る
・委託業者が新しいお客様を施設に連れて来てくれる事で相乗効果が生まれる
・委託業者と契約が切れても、自社スタッフがプログラムを引き継ぐことで顧客の流出を防げる

デメリット
・自社と委託業者が同じプログラムを行うと顧客が分散したりすることがあります。

※個人参加フットサルを12年で1200回以上行って分かったおススメの運営方法は下記より。

何をやるのか?(What)

何をやるのか?それは 設備上の関係地域の商圏特性で決まってきます。
例えばフットサルコートのサイズが小さい場合、フットサル大会を開催すると人同士の衝突が起きてケガに繋がったり、そこからケンカに発展する事もあります。
そうであればやらない。という選択肢が一番良かったりもしますので、
まずは設備上の条件を考えてみて下さい。

地域の商圏特性というのは、例えば郊外で子供達が住んでいないような場所でサッカースクールを行っても来てくれませんよね?それであれば、自分達が子供達がいるところの近くでコートを借りてそこに来てもらい指導を行う方が人が集まってくれるかもしれません。
特に郊外・田舎の方だとこの形は多く見受けられます。

基本的にフットサルコートで行うサービス・プログラムはどこもそこまで違いはありませんが、
どのサービス・プログラムに力を入れていくのか、またやらないのかの判断は設備上の関係や地域の商圏特性で考えてみましょう。

なぜやるのか?(Way)

フットサルコートの出店・なぜやるのか?

ここは人それぞれ違うと思います。企業であれば創業動機になりますね。
ただここは後々非常に大切になってきます。それはそうですよね。
何を成し遂げたいのか?それはなんでか?最終的なビジョンとその理由が無ければ、
働くスタッフは何を目指して働いているのかわからないくなりますよね。
迷いは行動と振る舞いに現れてしまいます。フットサルコートを出店する時には、
なぜここにフットサルコートを作るのか?そして何をしたいのか?しっかりと考えを纏めて自社スタッフにも対外的にも発信する必要性があります。
掲げたものに対して行動が伴ってくれば、ブランディングにも繫がり人を惹き付け、
より目指す場所に到達できる可能性が高くなります。
なぜやるのか?目的を見失わないようにしましょう!

どのように?いくらで?やるのか(HOW HOW much)

フットサルコートの出店・どのように?いくらで?やるのか

どのようにやるのか?というと売れてる施設に見学に行く、参加者として参加してみるのが一番早いし理解できると思います。下記は都内のフットサルコートの口コミをランキング化した記事です。施設に見学に行ってみたり、参加してみたりする時の参考にしてください。

また下記にフットサルコートに必要な集客方法をまとめた記事がありますので参考にしてください。どのように?という部分で参考になる情報が掲載されています。

値段の設定に関しては、同じエリアにある他社の料金を参考にします。
後はサービスや設備・アクセスなどの総合的な見解で決定していきます。
他社には無く・自社にはある・・という強みが差別化の最大の要因ですが、フットサルコートはキャッシュレス決済の導入が他業種よりも遅れていますのでそこにもチャンスがあります。下記はクレジットカード決済可能な都内のフットサルコートを纏めた記事です。

今回はフットサルの経営について5W2Hで纏めてみました。
健康志向の高まり、そしてスポーツ熱の高まりが期待できる昨今、
フットサルコートはより多目的に、そして地域のコミュニティースペースとしての役割が増していく事でしょう。今後もフットサルコートの動向に注目ですね!

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