今回はフットサルコートで働くスタッフの1日のリアルな勤務についてご紹介致します。
筆者はフットサルコートの運営に12年間携わり、コート運営はもちろん、新規店舗・サービスの開発、マーケティングを軸に幅広い仕事に従事してきました。
働いていて実際にお客様に聞かれた事は、フットサルコートのスタッフっていつも何してるの?結構楽じゃない?暇でしょ?・・・・
こういった言葉をよく聞かれましたし、実際にそういうイメージがあるのも理解しています。
そこで今回は実際にフットサルコートで働くスタッフがどのような業務を行っているのか?それについてご紹介させて頂き、フットサルコートの運営に興味がある人、アルバイトで働きたい人、開業を目指したい人へのお役に立ちたいと思っています。
※フットサルコートの運営には様々なケースがあり、今回は実際に働いている筆者の1日(平日)を参考にご紹介致します。
午前中のフットサルコートの運営
フットサルコートにもよりますが、午前中は女性向けのフットサル・サッカークリニックや個人参加フットサル、またはコートをお貸しするレンタルコートのサービスがメインです。
筆者はサッカーの指導者でもある為、クリニック・個人参加フットサルがある時は、指導を担当する事もあります。もしくは週替わりで違うスタッフが担当します。
基本的には1-2時間程度のプログラムを指導するわけですが、その前に参加人数や、出来る限りの参加者のレベルを把握しトレーニングメニューを考えます。
午前中に行う為、前日の帰り道や会社に向かう電車の中でトレーニングメニューを考え、会社に着いてからメニューを決定し実際に指導を行います。
事務面では、留守電の確認、予約メール、キャンセルメールの確認、参加者リストの確認、店内の清掃、店内の窓開け、洗濯物をたたむ、電話対応などを1時間程度の間に済ませます。
実際にオープンから1時間後くらいにはプログラムが始まるので結構バタバタです。
お客様がお越しになった際にはフロントで受付を行い、レジを操作する業務もあります。
出勤するスタッフの人数にもよりますが、実は午前中も忙しいというのが実情です。
ただ、フットサルコート運営の裏側のリアルをお伝えすると、午前中のプログラムは平日夜や土日祝日よりも予約が少なかったり、レンタルコートも同様に予約が少ない為、
人を割く事でコストに見合った収益があげられないという事が多々あります。
その為思い切って昼過ぎまでコートをクローズする施設も多く存在します。
そういった施設の場合は午前中の勤務は無くなりますので朝はゆとりある時間を過ごせるのではないでしょうか。
昼から15時頃までのフットサルコートの運営
午前中のプログラムが終わったら(場所によっては昼を過ぎても行っています。)、15時までは比較的暇な時間帯となります。
もちろん午前中だけでなく昼過ぎもプログラムがある場合はコートで運営を行いますが無い場合は、自分の担当する仕事の事務作業をするのにもってこいの時間帯です。
フットサルコートの運営では企画という仕事も豊富にあります。
シーズンでキャンペーン・イベント・短期教室・合宿を企画したりする為、企画書を作って上司に提案したり、提案が通ればその準備に追われます。もちろん集客をする必要があるので、チラシの作成、SNSへの投稿、HPのニュース更新、POPの作成なども並行して行わなければいけません。
またイベントを行う場合は関係各所との調整等も必要になったり、場合によっては実際にその地を訪れるロケハンも行い準備を行います。
サッカースクールを運営していればシーズンにより、次年度のクラスの編成を考えたり、年間カレンダーを作ったり、規約を見直したり。
フットサルコートの運営ではコートでの指導やプロログラムの運営だけでなく、バックヤードの仕事が多く皆で協力をしなくて回らない事が多々あります。
実際に筆者の場合は、サッカースクール、イベント(スクールが外の)、新規事業などの担当(グループ)で分かれて仕事を行っていました。
店長はその全ての状況を把握し、適切にフィードバックしたり、チェックをしたり、場合により最前線でフル稼働します。
15時頃から19時頃までのフットサルコート運営
この時間帯は基本的にはサッカースクールが行われる時間です。
外部に委託している場合は、バックヤードで事務作業が出来ますが、
自社スクールの場合は当然コート内で指導にあたります。
筆者も指導を担当している為、この時間は基本的には事務作業ははかどりません。
※交代制の場合は時間が出来て事務作業を行います。
基本的な業務としては、現場の指導、保護者対応、子供達のお出迎え、送り届け、フロント対応、電話対応、メールチェックがメインとなります。
1日の中でも一番忙しい時間帯です。日によっては子供がけがをしてしまった場合は、応急処置を行ったり、この時間帯にはスクールの保護者からの電話が多くかかってくるた、振替がたまっている日数を教えて欲しいなどの質問もフロントでありますので、ワンオペは非常に難しい時間帯です。
より効率的な運営を心がけてオペレーションを簡素化したり、システムを導入しても、フロントでの対応は基本的には無くなりません。
午前中から出勤しているスタッフはこの時間帯が終われば終業となります。
夜のフットサルコート運営
会社帰りの方が個人参加フットサルやレンタルコートを借りてフットサルを行う時間帯です。レンタルコートのみの場合は事務作業をひたすら行います。
個人参加フットサルなどのプログラムがある場合はフロント対応した後にコート内で運営を行います。
プログラムが終了後はお客様を見送り、店内の清掃(ゴミを集め等)、窓を閉める、物を片す、そして1日の売上等とレジチェックを行い、お金を合わせたり日報を作成し1日を締めます。
実は忙しいフットサルコートの運営だが魅力は満載。
場所によっては丸1日仕事をしたり、住み込みでフットサルコートで働いたり、色々な人の協力を仰いで運営したりと忙しいフットサルコートは実際に多数存在します。
ここはスポーツ界全体の課題でもありますが、忙しく働いても価格設定が安くて、利益を上げる事が出来ず、人を増やすことが出来なかったり、価格を上げてもそれに見合う価値提供が出来ていない為、集客が出来ず利益が上がらない⇒人を増やすことが出来ないという流れが存在します。それでも営業時間は変わらない為、スタッフの頑張りでもっている部分があります。
その現状を打破する為の策を考える時間が取れないまま時が経ってしまっている。
まだまだ課題の多い業界ですが、魅力もあります。
それは、お客様や子供達が楽しむ姿を目の前で見て幸せを感じたり、自分の仕事に誇りを持てたり、さまざまな業務を経験出来て自分や施設の成長を感じることが出来たり、コミュニティの中に自分もいるという帰属意識を持てたりと様々です。そしてスポーツで繋がった仲間が社内外で出来る事も大きな魅力の1つです。
実は暇そうに見えて忙しいフットサルコート運営。
筆者は今までも、そしてこれからもこの仕事をしたいと感じていますが、皆さんはいかがだったでしょうか?
もちろんいい事ばかりではありませんが、それはどこでも同じだと思います。
フットサルコート自体はただの箱です。その箱の中に何を入れるかでその箱自体の価値は大きく変わります。お客様に喜んで頂ける。それが最大の喜びであると思いますので是非お客様のニーズを満たすことが出来る物を箱の中に入れてみてはいかがでしょうか?
最後までご閲覧頂きありがとうございました!
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